書評 一覧

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貝げらのめがね―自然は子どもをどのように遊ばせるか2017年10月15日 22:30

  
  
貝げらのめがね
―自然は子どもをどのように遊ばせるか
山口孝雄 (著)
  
  


書評:愛知教育大学の学生の頃から自然の中での子どもの遊びを調査しつづけた山口氏の定年退官を期して出版された写真を主とする本

遊びは、原始の心を復活する。

東京にカワウソがいたころ2017年10月02日 15:59

  
  
東京にカワウソがいたころ大川悦生(著), 宮本 忠夫(イラスト)
  
  


書評:ほとんど怒ったことがないというカメばあちゃんの怒りに耳を傾けたい

漁師はさかなさえとれれば、字なんか知らなくたって、らくにくらしていけました。

神話伝説辞典2017年08月19日 19:00

  
  
神話伝説辞典朝倉 治彦
  
  


書評:普段から交流のある国文学、民俗学、神話学を先行する四人の学者が共同で編集したこの辞典で、この地の人々が伝承してきた重要な知識を綜合的に振り返る

この辞典にとりあげた神話、説話、伝説、昔話などは、それぞれの分野においては研究も進み、かなりの成果も挙がっているが、世界的な視野からする日本神話の研究と、文献記録にもとづく説話研究と、もう一つは基層文化の中でとらえようとする口承文芸研究とは、必ずしも十分な提携交流がおこなわれているとは言いがたい。

山の仕事、山の暮らし2017年07月31日 12:14

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書評:山の仕事は多様だ。山岳救助隊、山小屋経営、登山ガイド、ユリの栽培、天然氷の製造。ぜんまいとり、狩猟、サンショウウオとり。養蜂、峠の茶屋、ウルシカキ、炭焼き。山は厳しく、山は自由だ。

文明の発達にともなって、これからも人間はますます山を捨て、保全や管理と称して、機械力で自然を意のままにしようとするだろう。けれどいつかは知らず、科学の最先端を希求するひとびとが増えるにつれて、二極分化のようにして原生の森を生活の糧として見直さなくてはならない時代が必ずくる、と私は固く信じている。

ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物 (飛鳥新社ポピュラーサイエンス)2017年06月30日 18:47




書評:人類以外で農業に手を出した唯一の集団として見ると、人類の行く末を考える上で大変面白いのがハキリアリである


協力と分業というふたつの特徴をもつおかげで、集団で暮らす社会性昆虫は圧倒的に有利な立場に立っている。

「阿修羅」の呼吸と身体―身体論の彼方へ2017年05月27日 22:35

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書評:脳化社会などと言って澄ましてはいられない現代人にとって、これはなかなか大変な本だ。

やがて"般若"の思想、"空"の思想と呼ばれる初期大乗仏教が興りこの考え方を厳しく否定することになる。"言葉"に対応する実体的な存在などあり得ないというのである。

世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界2017年03月20日 22:03

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書評:世界を有機体的なシステムととらえ、国や大陸の枠組みを超えた理解を可能とする点で必読書とも言える本だが、金融の圧倒的な影響力や、世界システムを支える制度の構築に触れない点に不満

ロシア史上、西ヨーロッパの文化を取り入れたとされるピョートル大帝の時代は、世界システム論からいえば、ロシアがこのシステムに組み込まれたことを意味するにすぎない。わが国の開国・維新もまた同じである。

赤紙と徴兵――105歳 最後の兵事係の証言から2017年03月02日 21:41

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書評:村役場で兵事係を務め、敗戦後命令に背いて資料を保管していた105歳老人の体験を中心に、国が戦争を行うとは国民にとってどのような体験なのかを伝える

なぜ、かくも多くの日本の男たちが、家族と共にいる生活の場から引き離されて、広大なアジア・太平洋の異国の戦場にまで赴かねばならなかったのだろうか。 元々、個人的には何の対立関係もなかったはずの他国の男たちと、なぜ敵同士になって殺し合わなければならなかったのだろう。


治療という幻想―障害の医療からみえること2016年12月10日 09:41

  
  
治療という幻想
―障害の医療からみえること
石川憲彦
  
  


書評:優生学、カトリシズム、母体の健康…、人道主義、イデオロギー、権力…。現場から見る問題点。

発作は誰にでも起こり得る脳の自然な現象の一つである。自らのなかの自然な可能性を存在しないこととしてのみ、他の安全な子どもは存在を認められる。 つまり、てんかん者が自分自身をさらけ出せない社会とは、非てんかん者も、自分の可能性をさらけ出せない社会である。

逝きし世の面影2016年12月03日 11:51

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書評:明治の本当の姿を知るには、その前の時代を知ることが必要だ

われわれはまだ、近代以前の文明はただ変貌しただけで、おなじ日本という文明が装いを替えて今日も続いていると信じているのではなかろうか。つまりすべては、日本文化という持続する実体の変容の過程にすぎないと、おめでたくも錯覚して来たのではあるまいか。